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TRY UNITE

声優、アニメ、たまにサッカーの事について、感じたことをつらつらと。

瀧本哲史著 『僕は君たちに武器を配りたい』 と オタク

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

 

ビジネス書を読んだら、せっかくだし少しでも自分の血肉にしたい。

血肉にするなら、本の内容を咀嚼したい。

どう咀嚼するのか、といえば僕はオタクだし、オタクらしい咀嚼の仕方をしてみよう。

 

と思いまして、標題の瀧本さんの著作をいちオタクが咀嚼するとどうなるのか、について書いてみたいと思います。著作を読みながら、これはぜひ他の方に読んでもらいたい!と思ったのですが、内容そのまま書いたら読んだ気持ちになってしまうかもしれないし、何より概要をなぞっただけで自分自身が咀嚼できないかも。そう思って、今回記事にしてみます。

(注)著作は以下で紹介する内容以外にも、知っておくべき示唆に詰まっています。時間をみつけて、ぜひご一読してみてください。以下は僕の偏見に満ちていますので。

 

www.amazon.co.jp

 

まず瀧本さんがどんな方かと言いますと、京大で講師をされている投資家です。マッキンゼーで勤務されていたこともある、すごく優秀。かつ、文章を読んでいただくとわかるのですが、文章が具体的でわかりやすいところから、講師としての力量が伺い知れます。

※お写真を拝見して、オタクやってたらどこかで見た事あるような顔だな、と思ってしまいましたごめんなさい。

 

瀧本哲史 - Wikipedia

 

さて、著作を読んでみての率直な感想だけお伝えすると、私はこれを学生時代に読みたかった、というのが素直なところです。社会で自分はどう生きていくのか。当時の自分はふわふわし過ぎていて、瀧本さんのおっしゃる『武器』なんて何も持たずに、ふらふらと社会に出てしまいました。そこですごく痛い目を見たからこそ、瀧本さんの言葉が痛いほど身に染みた、というのはこれはこれで良いことなのかもしれません。

 

では、本題。オタクとしてこの本を読んでみると、すごく得られるところが多くありました。まず瀧本さんは社会で生き残るためには

 

スペシャリティな人間、唯一の人になれ』

 

と説きます。スペシャリティの対義として『コモディティ』という言葉を使っていますが、要するに「コモディティ=他の人ができること」ではなく、「スペシャリティ=他の人ができないこと」をできるようになれ、ということです。

 

これを読んだオタクはすぐさまコミケの会場を想起しました。というのも、あの場にはある種の「スペシャリティ」に満ちていると感じているからです。私がコミケ、あるいは同人誌が好きな理由は「それぞれが好きなものを持ち寄って、それを互いに認め合う」ということが出来るからです。互いが好きなもの、それは少しずつの差異はあれど「スペシャル」なもの。その方だから形にできたものだと思っているんです。イラストを描ける方、考えを文章に出来る方は尊敬しているのですが、それはこういった「スペシャリティ」を感じていたからなのかもしれません。

 

また、『これからのビジネスは「差異」が左右する。』と説いています。また、差を理解してもらう、共感してもらうためのストーリーが必要だとも。

 

この「差異」でまずピンと来たのが、先日、千菅春香さんのイベントで購入した「キーホルダー」です。

 

ameblo.jp

 

ブログに写真が記載されていますが、私は初見で、その形を見てびっくりしました。「ホテルのキーホルダー」そっくりなんですもの。正直「もっと可愛くしたりすれば、、、」とも思いましたが、発売していたイベント中、彼女の口からキーホルダーにした理由はこんな主旨だったと記憶しています。

 

「私はホテルのキーホルダーの形が好き。まっすぐで、形の収まりがいいから」

 

ご自身がいいな、と思っていたものを形にしてくれた、話を伺った時にはそれが良いことだと感じていたのですが、著作を踏まえると、偶然だと思いますが、これには社会で生き抜ける要素が含まれていました。

 

まずホテルのキーホルダーのようという「差異」です。かわいさ、かっこよさとはまた違う。その「収まりのよさ」でアーティストの方がキーホルダーを発売する。これは僕の知る限りではありますが、見事な差異を生み出しているように思えます。

 

また、キーホルダーの製作理由が語られることで「ストーリー」がわかり、キーホルダーに愛着がわく、ということです。オタクという生き物、というか人間一般なのかもしれませんが、応援している方の好きなものに惹かれる習性があると思っています。ストーリーが語られなければ、名前入りのキーホルダーでしかなかったかもしれませんが、語られたことにより「千菅さんってね!ホテルのキーホルダーが好きでね!」っていう、自分の好きなものを語りたがるオタクとしての本領を発揮できる機会まで与えられたんです(笑)

 

最後に瀧本さんはこう文章を締めくくっています

 

「自分が長年興味と関心を抱いていた何かに、心から打ち込んでいるうちに、たまたま現在の状況につながっていった、というケースが多いのだ。

(注)起業して成功した人について語っていらっしゃる文脈です。

(中略)

社会に出てから本当に意味を持つのは、インターネットにも紙の本にも書いていない、自らが動いて夢中になりながら手に入れた知識だけだ。自分の力でやったことだけが、本物の自分の武器になるのである。」

 

この文章を読んで、僕というオタクは心が打ちふるえました。CDではわからない、アニメを観ただけではわからない。ライブや、イベントで好きな声優さんに会場でお会いしてこそ、得られるものがあって、そこで得られたものが、自分がオタクとして楽しく生きていくことに繋がるのだと。賛否あるかと思いますが、人として大切なのは、仕事で活躍することではなく、楽しく毎日を過ごす、あるいは楽しく生きられる何かを見つけることだと思っています。夢中になって、楽しめる何か。それを感じながら生活することで、社会で生きる上で大事な何かを学べるかもしれない。オタクの皆様、瀧本さんの言葉を信じて日々をたくましく生きてください。
 
蛇足。僕の場合は人生初めてのライブは中島愛さんのBWYツアーファイナルだったのですが、初ライブで歌を聴いて涙するという、何にも代えがたい経験を出来たのが、今幸せに生きられている自分の原点になっています。まめぐに出会って、そこから今まで楽しい思い出がたくさん出来たという幸せをかみしめながら、3月のAnime Japanのステージ選考を楽しみにしたいと思います。
 
蛇足2。この著作を知ったのは僕がメンターとして崇めているP.A.Works社長の堀川憲司さんがTwitterで紹介していたからです。素敵な著作に出会うきっかけをくださったことに心から感謝しています。